研究で高みを目指す

質の良いサポートを行うための活動

看護研究には誰がいつ取り組む?

看護研究という言葉を聞いたことはあるでしょうか。文字通り看護の研究を行いますが、看護ケアの質を向上させるために役立てることが目的とされています。この看護研究を実施するのは具体的には誰なのでしょうか。実施の対象となるのは、現場で実務経験を積んだ看護師である場合がほとんどです。中には看護学校でも学習の一環で行われるケースもありますが、現場業務の経験がある看護師が看護研究を行うことで、より実践的なテーマを選定できます。看護研究は看護師に就職してからどのぐらいの期間を経て取り組むようになるかですが、これは職場によっても異なります。入社3年目で看護研究に取り組む人もいれば、5年目になって機会がやってくる人もいます。中には看護研究を必須にしていない職場もあるようで、経験しないままでいるベテランの人もいるようです。看護研究を行うことで、自身の看護や医療に対する考え方を改められたり、看護業界の発展に貢献できるという充実感も備わるため、職場で必須または推奨されている場合は積極的に取り組むとよいでしょう。看護研究のテーマに取り組む際、テーマ選びも悩みの種とされています。困った時はインターネットで過去の研究例を検索したり、職場にいる先輩看護師の研究例を聞いて参考にするなど、周りに相談しながら探してみるとよいでしょう。テーマ選びは日常的な疑問から思い浮かぶことも多いです。そのため、普段の業務時に感じたことをこまめにメモしておくと、いざという時に役立ちます。

看護研究で取り上げられたテーマの例

看護研究のテーマ選びは、看護研究自体よりも難しいという声もあります。看護研究のテーマ選びは日常的な疑問をはじめ、インターネットでの検索や先輩看護師の研究を参考にさせてもらうなど多々ありますが、実際にどういうテーマが研究されているものなのでしょうか。いくつか取り上げられたテーマの例をご紹介します。テーマとしては、時代の流れによって変わりつつある医療現場や人々の健康事情などを取り扱ったものも多く見られます。たとえば、近年感染が急増して国内でも問題視されている新型コロナウイルス感染症をテーマに取り上げたものは多いです。感染拡大にともなって人々の生活習慣や健康状態がどのように変わったのか、感染拡大によって医療現場が抱える課題の対策などを研究しています。その他、終末期のがん患者を担当する看護師がいかに患者を支えるかのサポート方法を研究した例もあります。必ずしも医療に直結するものではなく、人間の心理や感情について分析する心理学的な要素や人間関係といった要素も看護研究の対象になります。研究領域としては幅が広いため、こうした面で自身が抱える疑問点はないかを探してみるとテーマも決めやすくなるかもしれません。テーマ探しがどうしても思いつかない場合は上記のような実例をいくつか調べてみて、そこからさらに深掘りできるポイントがないかなどを、自身の経験則に当てはめて考えてみると思わぬテーマを発見できる可能性もあります。テーマ以外にもこちら【http://kangokenkyu-handbook.com】のような看護研究におけるポイントは多数あるので併せてチェックしておきたいものです。